さらにD-pcaの独自の使命として「共談援助」があります。仏法に出遇う、仏法を求めること(仏道求道)を目的として行う援助です。
私たちは日々悩みながら人生を生きています。ひとつかなえばまたひとつと悩みの連続です。これは終わることはありません。それは一体どこに原因があるのでしょうか。そこから出離する道はどこにあるのでしょうか。それを訪ねてみたいと思わないでしょうか。それを訪ねていくのが仏道です。求道(ぐどう)といいます。これは根本的な洞察です。御存知のように仏道にはいろんな門があります。ここでは お念仏(真宗)がそのよりどころとなります。私たち凡夫に開かれた道だからです。「聴聞」がその道になります。
この根本を訪ねるのには私単独では出来ません。援助する人だけでも出来ません。そこには仏法という鏡が必要になります。その鏡に照らされて援助者と共に自分を訪ねていくことになります。その鏡は「教法(きょうぼう)」として与えられています。それを聞き、訪ねていくことになります。「聴聞」です。
いくつかのキーワードがあります。「なもあみだぶつ」とは、「聞く」とは、「弥陀の本願とは」、「他力」とは、「後生の一大事」とは・・・。「罪悪深重(ざいあくじんじゅう)」とは・・・。1人1人のありように従ってひっかかる言葉があるようです。私の場合は「聞」でした。これらの言葉は単純ですがなかなかわかりにくいものです。知的に理解することはもとよりですが「体読」、からだで聞くことが必要になるからでしょう。つまり知も情も体も含めた全体で聞くということになります。日本では昔からこの全体を「身(み)」と呼んでいます。
この聴聞は自らが求めていくものです。ここが求道といわれるところです。基本は1人です。とはいえ、1人ではやはり限界もあります。ここに援助する人が必要になります。基本的には問答形式になるではないかと思います。起きてくる疑問を言葉で表明し、それを理解してくれる人が必要になります。聞いて理解してくれる人です。あるいは、カウンセリングともまた違って道筋を示してくれることも必要になるでしょう。この援助を行うのが「共談援助」です。
聴聞の場は基本的には法座といわれる場です。現在真宗の寺院では様々な法座が行われています。これに参加していくことが基本だと思います。とはいえ、これは自分の上に起きてくることですから、1対1でしっかり聞いてもらうことも必要になるかと思います。パーソンセンタード・アプローチで培った 真実で、受容的、共感的な雰囲気の中でじっくり自分を表明していく。これだけでずいぶん道筋が見えます。時には援助者の方から話すことも行います。このような場を提供したいと思います。
多くの人が興味を持って下さり、利用して下さるのをお待ちしています。
世話人:山下和夫
場所:D-pcaセンター
Zoom, Skypeを使ったオンラインでも行います。
時間:1回1時間を目安
ご懇志
連絡先:D-pcaセンター